地球

海のいちばん深いところは
マリアナ海溝だ!

海の真ん中——いちばん深いところは、グアム島の南西にあるマリアナ海溝の チャレンジャー海淵
水深 10,935 m。エベレストを横倒しにしても、まだ余裕で水の中。

調べ方

海のいちばん深い地点は、音響測深(船からの音波で水深を測る)と、潜水艇による直接観測でわかってきた。 現在もっとも信頼されている計測値は、2014年・2021年の 音響測深 による 10,935 m(誤差±35 m)。

2019年には、米国の探検家ヴィクター・ヴェスコヴォが潜水艇 「リミティング・ファクター」 でチャレンジャー海淵に着底し、深さ 10,925 m(音響補正後10,934 m)を実測した。

根拠

マリアナ海溝は、太平洋プレートが フィリピン海プレートの下に沈み込む場所にできた巨大な溝。 プレートが地球内部へ折れ曲がって沈むラインに沿って、長さ 2,550 km、最大幅 69 km の谷が走っている。

その中でいちばん深いポイントが 「チャレンジャー海淵(Challenger Deep)」。 1875年に英国の探査船 HMSチャレンジャー号 が初めて測深したことから名付けられた。

水深10,935 m の海底にかかる水圧は、約 1,100 気圧。1cm² に 1.1 トンの重さがのっている計算。 ふつうの素材では一瞬でぺしゃんこになる。だからチャレンジャー海淵に届く潜水艇は、世界に数機しかない。

データ

場所
マリアナ海溝 チャレンジャー海淵
水深
10,935 m(音響測深)
位置
北緯 11°22′ / 東経 142°36′
近くの陸地
グアム島から南西へ約 320 km
水圧
約 1,100 気圧
水温
1〜4 ℃

もう少しふかぼり

エベレスト山の標高は 8,849 m。 チャレンジャー海淵 10,935 m はそれよりも 2,086 m深い。 エベレストを海溝の中にすっぽり立てても、頂上はまだ水面下に2 km沈んでいる。

こんな深さでも生命はいる。 2014年、JAMSTECなどの調査で 水深8,178 mで生きる魚類(クサウオ科のスネイルフィッシュ)が確認された。 さらに深い水深10,000 m級のサンプルからは、未発見の細菌・原生生物が次々と見つかっている。

地球の海の平均深度は 3,800 m。チャレンジャー海淵はその 3倍。 地表のあらゆる場所のなかで、もっとも遠い真ん中—— それは 太平洋の底の小さな谷にある。

SOURCES / 出典

  1. NOAA「Mariana Trench」https://oceanexplorer.noaa.gov/
  2. GEBCO「General Bathymetric Chart of the Oceans」https://www.gebco.net/
  3. JAMSTEC「深海調査」https://www.jamstec.go.jp/

最終更新:2026.04.28